Journal ― Life
変わり続けてきた私が、ずっとしていたこと。
「めぐちゃんって、ずっと変わり続けてるよね」
そんなことを、よく言われます。
やっていることも、いる場所も、表現するものも、
振り返れば本当によく変わってきました。
Webやデザインの世界にいて、
ジュエリーをつくり、
服をつくり、
写真を撮り、
そして今は、音を扱っている。
一見すると、まったく違うことをしてきたように見えるかもしれません。
でも最近になって、
自分の中ではずっと同じことをしていたんだと気づきました。
私はたぶん、
「まだ見えていない可能性」に出会うことが好きなんだと思います。
変わることは、自分から離れることではない
以前の私は、
「変化を肯定する文化を創りたい」
という言葉を、自分のLife Purposeとして書きました。
今も、その気持ちは変わっていません。
ただ、あの頃よりも、
「変化」というものの見え方が少し変わりました。
人は、無理に変わろうとしなくても、
何かに出会ったことで自然に変わることがあります。
ひとつの音。
ひとりの人。
ひとつの場所。
知らなかった考え方。
それまでの自分にはなかった何かと触れた瞬間、
世界の見え方が少し変わる。
そして、
「あ、こんなふうに感じてもいいんだ」
「こんな自分もいたんだ」
と気づく。
私は、その瞬間にとても惹かれます。
Awareness
私が大切にしている言葉のひとつに、
Awarenessがあります。
気づくこと。
それは何かを教えてもらうこととも、
誰かに変えてもらうこととも少し違います。
自分の中にすでにあった感覚に、
自分自身が気づいていくこと。
今まで見えていなかった選択肢が、
ふっと見えること。
その瞬間から、
人は自分で次の一歩を選べるようになる。
だから私は、
答えを渡す人になりたいわけではないのだと思います。
気づきが生まれるきっかけを、
いろいろな方法でつくっていたい。
クリスタルボウルは、人に似ている
私はよく、
クリスタルボウルは人間みたいだな、と思います。
一つひとつに声があって、
個性があって、
同じ音名でも、同じ響きはひとつもない。
そして面白いことに、
出会う音によって、その表情が変わります。
ひとつで鳴っていたときには聴こえなかった響きが、
別の音と重なった瞬間に現れることがある。
人も、きっと同じです。
誰と出会うか。
どんな場所に行くか。
何に触れるか。
その「あいだ」に、
今まで知らなかった自分が現れることがある。
私はクリスタルボウルを選ぶとき、
周波数を測り、倍音を聴き、
音と音の関係を何度も確かめます。
でも、それは数字を揃えるためだけにしていることではありません。
「この音は、誰と出会ったらもっと美しく響くんだろう」
そんなことを考えながら、
響きの縁を結んでいます。
そうして集まった音たちが、
やがてひとつのオーケストラになっていく。
考えてみれば、
私は人に対しても、ものづくりに対しても、
ずっと似たことをしてきたのかもしれません。
ALCHEMIZE THE IN-BETWEEN.
人と人。
音と音。
身体と響き。
鉱物と人。
自分と世界。
私が面白いと思うものは、
いつも、そのどちらか一方だけではなく、
二つのものが出会った「あいだ」にあります。
そこでは、
どちらにも最初から存在していなかったものが生まれる。
私は、その現象をAlchemyと呼んでいます。
ALCHEMIZE THE IN-BETWEEN.
響きあう、その「あいだ」から。
最近この言葉にたどり着いたとき、
自分が今までやってきたことが、
一本につながったような感覚がありました。
変化を、もっと自由なものに
人は変わります。
好きなものも、
大切にしたいことも、
仕事も、
住む場所も、
表現の仕方も変わっていく。
昨日まで似合っていたものが、
今日の自分にはもう違うことだってある。
私は、そんな変化を
もっと面白がれる世界で生きたい。
変わるたびに過去の自分を否定するのではなく、
「あの自分がいたから、ここまで来た」と思えること。
そして、新しく芽生えた感覚を、
ちゃんと自分で選び取れること。
その積み重ねが、
「自分を生きる」ということなのかもしれません。
私が創りたいもの
だから、私が創りたいのは、
音だけでも、ジュエリーだけでも、
服だけでもありません。
作品をつくること。
演奏すること。
音を研究すること。
クリスタルボウルを選ぶこと。
人と人をつなぐこと。
場所に音を捧げること。
そのすべてを通して、
人が何かを感じ、
自分の中にあるものに気づき、
そこから自分自身で何かを選び、
また新しいものが生まれていく。
そんな循環をつくっていたい。
変化を肯定する文化を創ること。
以前から使ってきたこの言葉は、
今の私にとって、
「変わっていいよ」と伝えることよりも、
もっと広い意味を持ちはじめています。
出会うこと。
感じること。
気づくこと。
そして、創ること。
その「あいだ」には、
いつもまだ知らない可能性がある。
私はこれからも、
そこに立っていたいと思います。
mogmin.